Kunadonic ロリータファッション徒然草

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デコラティブな潮流

 
 

 豪華さを競うような潮流は以前からありましたが、お茶会主体のロリィタ文化では、その様相がより一層顕著になった気がします。ストリートファッションとしては少々無理のある方向に近づいてきたような。それまでは過剰装飾といっても、精々ハロウィンの仮装レベルを逸することはありませんでしたが、コルセットにクリノリン、高く盛られたヘアスタイルまでヴィクトリアンを踏襲するような、そんな方向性が最近夙に感じられます。

 デコラティブロリィタ。その領域にどこまで迫れるのかは私自身もよくわかりませんが、興味はもちろんあります。ただ、カジュアルな路線から遠ざかってしまうのは、私としては些か残念でもあります。

 そもそもロリィタが大きくメディアに取り上げられ、ブームを巻き起こした過去を思い返せば、特に「下妻物語」を思い出して頂ければわかりやすいと思います。ロリィタといえどもそれは、相当にカジュアルだったはずです。下妻の田舎娘が親にお金をせびりながらも、地域や身分を問わないのは明白ですし、電車にさえ乗ってしまえば聖地に辿り着け、誰でも気軽に楽しめるんだという大前提が確かにありました。

 セレブのような高級路線で、豪華さを競い、その際限のない高みを目指すのか。それともディズニーランドや原宿でスイーツを楽しみながら、ぬいぐるみと一緒に子供のように遊びまわるのか。同じロリィタでありながら、その中身には大きな差があるような気がしています。私個人はどちらも好きですし、どちらでなければとも思いません。それは、ゴシックやパンク、スチームといった流れと同じです。ここに新たに、デコラティブという流れがやってきたのかなと。そういう選択肢が増えることは歓迎するべきですね。少なくともデコラティブの流れは、ちょっと気軽に原宿へ~、という感覚でないことは確かです。

 正直申し上げると、私自身はカテゴライズを意識しながらも、そうした属性に当て嵌められることに違和感を感じていたのかも知れません。ロリィタという大きな枠組みがあって、その中に色々なカテゴリーがあり、さらに色々な人がいて皆違う。昨日は姫になり、今日は甘々。明日は悪魔になろうか? そんな自由度もまたロリィタの魅力ですからね。

 あまりに敷居が高すぎて誰もついていけない、高価すぎるとか、TPOが極端に限られるとか、そうなると先細ってしまう懸念もなくはありません。実際ヴィクトリアンの過剰装飾は完全に滅亡しましたし、ロリィタファッション自体も、そうならないとは限りません。それを支え続けるファンが絶対必要ですし、若い世代が入ってこないと、世代交代をすることなく老人の趣味に陥ってしまいます。確かに高価なカテゴリーはあってもいいです。逆に、今の貧乏学生でも入りやすい「何か」は必要なのではないかなと。デコラティブな流れを見ながら、そう思うこの頃です。

 
 

 

Since 2016 UPDATE 17/03/24 19:00
Access Date/Time 17/03/25 12:49

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