Kunadonic ロリータファッション徒然草

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ハロウィンの仮装とロリィタ

 
 

ハロウィン 先程のラジオで、ハロウィンの市場規模はヴァレンタインに並ぶと言っていました。秋の風物詩として日本にも根付いた感があります。そしてニュースでいつも報じられるのは、渋谷の仮装ですね。混乱や事故を避けるために、道路を車両通行止めにして歩行者天国とする対応も、例年のこととなりつつあります。

 ロリィタにとっては、このハロウィンでロリィタをすることに抵抗のある方が多数おられます。やっぱりロリィタにとってのロリィタは仮装ではなく、正装。お祭り騒ぎに乗じて羽目を外すというポリシーには、私としても違和感を感じてしまいます。それでは、コスプレと同じですからね。ベテランのロリィタさんには、高潔な誇りのある方々が多いです。チープな衣装と一緒にされたくもありません。そもそも金額の桁が違います。

 私もまた、ロリィタで渋谷のスクランブルを目指そうとは思いません。そういう目的でロリィタをしているわけではありませんからね。でも、ハロウィンそのものを否定しているわけでもありません。残念ながら私が子供の頃はハロウィンがまだなくて、幼少の記憶にはハロウィンのハの字もありませんでした。しかしクリスマスが幼い頃の楽しい思い出となっているように、既に多くの若い子の心には、ハロウィンの記憶が確実に根付いてきているのでしょう。街中のかわいい子供たちの仮装行列が、お菓子をねだりに練り歩く姿が、とても愛おしく感じられます。そんな子供の頃の記憶は大人になっても残るでしょうし、それが世代を超えて、クリスマスのように定着していくのでしょうね。

 ハロウィンは元々、古代ケルト人に由来するお祭。キリスト教とクリスマスが元来無関係だったのと同じで、クリスマスは北欧の年末の習慣行事がキリスト教化されたものです。ハロウィンもキリスト教のイベントではありません。カトリックではやりませんし、欧州でも限られた地域だけです。むしろ盛んなのはアメリカで、商売に関連したところから発展したのでしょうね。

 日本の場合は、クリスチャンでもないのにクリスマスやヴァレンタインを祝うというか、それに関連した風習が根付いています。ただキリスト教の色合いはほとんどありませんね。宗教色が弱いからこそ、日本でも受け入れられたのでしょう。ハロウィンも、商業的な基盤の影響が大きいと私は感じています。逆に、キリスト教徒にとって最も重要な復活祭は、全く根付きませんね。宗教色が強すぎるし、商業的な絡みが作りにくいからかなと、私は思っていますが。

 閑話休題。

 ロリィタとハロウィンは、仮装、コスプレという風習に於いては相容れない水と油の関係。ですが、だからといって、ハロウィンでロリィタをしないという理由にはなりませんね。ロリィタは、ロリィタなんですから。ロリィタにハロウィンの仮装を取り入れるのも、自由なはずです。もちろん、普段通りのロリィタを頑なに守るのも、自由です。他人に受け入れられようが否定されようが、コスプレ扱いされようが、ロリィタはロリィタですから。ハロウィンロリィタという、期間限定のカテゴリーがあってもいいと思います。和装の、正月の晴れ着や夏の浴衣と同じです。

 ベテランのロリィタさんなら、ハロウィンのコスプレ程度に負けることもないでしょうけど、やるからには絶対に負けないで欲しいです(笑)。アリスモチーフや豪華なデコロリで、チープなコスプレ勢の度肝を抜いて頂きたいものです。そこで一言「仮装でなくてロリィタです!」とか言ってもらえたなら! 痛快ですね!

 そんなスタンスでハロウィンを楽しんでしまえば、ロリィタにとっても意義のある、充実したお祭りになるんじゃないかなと、そんな気がしています。

 
 

 

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