Kunadonic ロリータファッション徒然草

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ロリィタをつれづれなるままに語りて

 ロリィタファッション。今でこそ一般的には認知されていますが、現在に至るまでには数多くの変遷や試練がありました。ストリートファッションとして認められていても、その世界に足を一歩踏み入れるのにも、勇気が必要かも知れません。差別や偏見を乗り越えてきた歴史もありますし、衣服が比較的高価で入手が若干困難なこと、家族の理解、ちょっとしたいくつかのハードルがあるのも事実です。

 しかし本当に好きであれば、その一歩は大きな前進です。

 ロリィタファッションは本来、自分が自分らしくあるための、一つの表現手段に過ぎません。幼い頃に夢見たお姫様のような。童話の世界に飛び込んだかのような。いわば、既成の流行にとらわれない、自身の夢を体現したファッションだと言えるでしょう。自分自身の自己表現ですから、コスプレではないのです。型にとらわれない、とても自由なものです。

 ロリィタファッションは、色々なサブカルチャーの影響を受けながら発展してきたファッションです。ゴシックロリィタとスイートロリィタの二極のみならず、パンクロリィタやクラシカルロリィタ、そしてスチームパンクロリィタと、他の多くのサブカルチャーの要素を取り入れて、今も尚新しいスタイルが生まれ続けています。古くは名前を挙げれば、80年代のMILKに始まり、Jane MapleShirley Temple、そしてPINK HOUSEも忘れてはなりません。90年代にはバンドブームやビジュアル系の影響が鮮明になり、特にゴシックロリィタが一般的に認知されるようになります。ゴシックロリィタの対極にあったスイートロリィタが天使系として際立ってきたのもこの頃でしょう。そして2000年代になり、ゴシック&ロリータバイブルが創刊されると、ロリィタファッションの定義が明確になってきます。雑誌メディアの確立は、特にメゾンと呼ばれる専門ブランドに門戸を開いたと言えるでしょう。これまでは、ある種のブームや、有名ブランドの台頭、サブカルの流行といった時代の流れに乗ったものでしたが、独自のファッションとしての道が開けた意義は、とても大きいと思います。

 映画「下妻物語」のヒットは多く語られますが、ファン層の裾野を広げただけでなく、一般的なファッションに影響を与えるほど堅固なスタイルを定着させたといっても、過言ではないでしょう。LizLisaなど渋谷の姫系、森ガール、axes femmeなど、どちらかと言えばメジャーブランドがロリィタファッションに擦り寄った格好に見えるのは、気のせいでしょうか。嗜好が多様化する現代、各ブランドでさえ明確なファッションの定義を手探りで磨いているこの頃。世界的な注目も浴びている、現代日本を代表するロリィタファッション。自由な発想をますます取り入れて発展し続けています。

 ロリィタファッションは、そんなに難しいものではありません。フリルやレースのついたブラウスに、パニエと膨らむスカート、ちょっとした髪飾りだけでも、ロリィタファッションはできます。むしろ、差別や偏見を乗り越えるためにも、最初は気軽に楽しめるほうが望ましいですし、その最初の一歩に厳しい流儀を指摘するのは、ロリィタの心意気に恥じるものと思います。ロリィタというファッションは、自己を磨くものであったとしても、隣人を蔑ますようなファッションではないはずです。それは、自分の首を絞めるのと同じこと、そんな気が致します。

 

Since 2016 UPDATE 17/03/24 19:00
Access Date/Time 17/05/23 06:31

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